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ドライブレコーダーは大容量にすればいい訳ではない理由

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みなさんの車にはドライブレコーダーを取り付けていますか?

「ドライブレコーダーの対応容量なんか少ない気がする…」

使用中や検討中の皆さんもドラレコ用のSDカードの容量について、一度はこんなふうに疑問に思った事があるかも知れません。

実はドライブレコーダーには適正な容量が存在しています。

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他社なら大容量なのに…

大抵のドラレコの場合、SDカードの対応容量は最大32GBです。

うちでも使用しているケンウッド製の”DVR-MR740″ももちろん最大32GBです。

なんですがこのDVR-MR740の価格コムの口コミがまあ酷いんですねw 具体的には

公式で32GBまでのmicroSDをサポートしているようですが、32GBは正直少ないです。

そんなわけで、自分は64GBのサンディスク製microSDXCを使用しています。(サポート範囲外ですが)

10ヶ月間ずっと使用していますがmicroSDに起因するトラブルは一度も起こっていません。

なんて口コミや、

対応SDの容量がもう少し欲しいところです。

のような口コミが多いんですね。

で、なんでこのような口コミになってしまっているかと言うと、前後2面録画をするドラレコだからなんです。その為、設定をいじっても90分しか録画をする事ができないのです。

なぜこうなった?

実際なぜケンウッドは対応SDを32GBとしたのでしょうか?

これには理由があります。

ずばり、容量を詰め込むほどエラーが増えるから。 です。

この理由を知るためにはSDカードの構造を知る必要があります。

SDカードの構造をしる

SDカードは基本的にCPUとNANDフラッシュ(フラッシュメモリー)から成り立っています。

CPUはやってくるデータを保存するために振り分けたり(書き込み)、既に保存してあるデータを機器が読む時にそのデータの位置を教えたり(読み込み)する役割を持っています。

一方で、NANDフラッシュは実際にデータを保存しており、保管されているところであります。

図書館で例えるならば、CPUは本の位置を教えてくれる案内掲示板や司書さんの役割を果たし、NANDフラッシュは本が置いてある書架と言ったところでしょう。

NANDの基本構造

NANDはデータを”セル”と呼ばれる所(区画)に保存しています。(詳しい記録方法については省略)この区画の割り振りは非常に細かいものになっていて、従来はこの1区画に一つのデータ(2進法で言う0または1)を記録していました。この記録方法をSLC(Single Level Cell)と言います。

しかしこの方法だと大容量化にはNAND自体を増やす必要があり、既に大きさが決まっているSDカードには不利な状況でした。(実際にはセルをさらに小さくする事で容量は増やせるが、当時はあまり現実的ではなかった)

そこでこの記録方法を見直し、1区画に二つor三つのデータを保存しようとして出来た技術がMLC(Multi Level Cell)・TLC(Triple Level Cell)という書き込み方法です。

これらのMLC・TLCはSLCに比べて同じ面積でも単純に2倍、3倍とデータを書き込めるようになりました。その為、1GBに対する価格が一気に半分以下へと安くなったのです。

一見すごい技術のように見えますが、もちろんデメリットを抱えています。それは耐久性能がそのまま半減したという事です。(あくまでもその技術が確立された当時であり、今はもう少し回復しています。)

あくまでもこれらのMLC・TLCは無理やりデータを書き込んでいた為耐久性能は落ち、それは現在でも変わらないのです。

実際、SLCを採用して64GBほどの容量を確保しているSDカードは滅多にありません。

このトランセンドの64GBSDカードはSLCと公表していますが、通常のSDカード(TLC)が千円ちょっとで買えることを考えるととても割高なのがお分かりいただけると思います。

これらNANDフラッシュについて詳しく調べたい方はこちらを参考にしてください。

SSDの選び方:SLC、MLC、TLC、QLC、PLCの違いを解説
SSDの選び方でぜひ知っておきたい、NANDフラッシュメモリの種類について解説します。現在は「TLC」「QLC」が主流で、以前は「SLC」「MLC」が占めていました。本記事では、5種類のメリットや弱点について、PC初心者にも分かりやすく解説...

ドラレコの使用観点から見る

実はドライブレコーダーというのはかなりSDカードにとって厳しい環境です。なぜなら本来で有れば常に記録する必要がないからです。通常のデジカメやビデオカメラ等では、連続して長時間書き込む事はありません。しかし、ドラレコというのは運転時に使用するということを考えると高速道路等を使用した場合、2時間記録し続けるなんてことは十分に考えられます。

それらを考えるとドラレコには出来ればSLC、少なくともMLCを使って貰ってエラーをなくして欲しいとメーカーは思っていると思われます。

きっとケンウッドの開発者さんはこれを思われていると思います。

じゃあどうすればいい?

そうなってくると我が家で使用しているケンウッド製の”DVR-MR740″はどうすればいいのでしょうか?それはずばり

大人しく32GBで我慢する!

しかないですw

おすすめするSDカード

Sandisk high endurance

SDカードと言えばサンディスク!という方もいるのではないでしょうか?(笑)

このSDカードについてはサンディスクが販売している産業向け(高耐久)SDカードになります。MLCを採用しておりコスパと耐久性を両立しています。

Transcend(SLC採用)

値段が高くなって3倍以上になってしまいますが、もしお金はいいからSLCを採用しているものが良い!という方にはこちらをおすすめします。SLC採用で性能には文句ないです。

おすすめしないもの

ケンウッド純正品

ケンウッド純正品は正直おすすめしません。性能的に言えば申し分ないので、もしお金に余裕のある方がいらっしゃれば自信を持っておすすめしますw

ただ他社のp SLCのSDカードとなんら変わりがないのであまりお得感は無いです。(全ての純正品に言える事ですが)

まとめ

実際64GBに対応しているドライブレコーダーはこれらのリスクを背負って、製品を開発しています。その為「容量少ないなぁ」と思った時は素直に「しょうがないか笑」と思うようにしましょうw

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